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くちなしの花 七寸皿

橋本薫 クチナシの花七寸皿 撫子文マグカップ
橋本薫 クチナシの花七寸皿 撫子文マグカップ


清涼感のある色調で描かれた
くちなしの花の絵柄の七寸皿は
九谷、橋本薫さんの新作です。

梅雨らしくジメジメした毎日に
浮かないニュースばかり。。
ちょっとうんざりだったから
いいものには癒されますね。

よくよく見ると、とても複雑な絵付け。
花は素地の白をうまく引き立たせ
白抜きになっています。

絵付けには、染付や鉄絵の「下絵」と
赤絵や色絵の「上絵」があって
素焼きしたところに呉須や鉄釉で描いて
透明釉をかけ窯に入れて焼くのが「下絵」。
その焼きあがったものに
鉱物の色絵の具で絵を描いていき
もう一度焼くのが「上絵」。
赤絵や金彩、銀彩の場合は
焼き付ける温度がそれぞれ違うので
もう何回か焼きます。

簡単に言うと
「下絵」と「上絵」は
透明釉の下に描かれているか
上に描かれているか、の違いです。

上絵は指で触ると
絵の具の分の厚さを感じられます。
なので、何十年も使っていると
すり減って薄れてしまったりします。

話を戻して、、
このくちなしの花の描き方は
くちなしの花の白さを
描かないことによって
より純白に見せる、という
手の込んだ技法です。
染付も、緑、薄緑、黄、紫の色絵も
生き生きと絶妙なバランスだなと
つくづくため息が出ます。。
さすがですね。
これが橋本薫さんの真骨頂、という感じ。
色感もさすが・・

ちなみにくちなしの花言葉は
「私は幸せです」

ものを作り出せるって
素晴らしいですね。


庭では、紫式部の花が咲いています。

紫式部の花

紫式部は、秋に美しい紫色の実ができ
愛でられますが
ちょうど今の時期に花が咲きます。
紫の実はよく知られていても
式部の花を見たことがない方は
多いのではないでしょうか。
実よりも小さい繊細な花です。



2021年06月27日 九谷 トラックバック:0 コメント:0

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