紫陽花と黄瀬戸七寸角皿
臼井和成 黄瀬戸七寸角皿
緑がいっそう深くなり、風が湿気を帯びて
もうまもなく梅雨がやってきそう。
今ぐらいがちょうどいい陽気かな。
乾燥しすぎは、ちょっと苦手。
庭の紫陽花も、咲き始めは真っ白で
少しピンクに色づいてきて
可愛いお嬢さんみたい。
このあと紫になり、ブルーになる。
この季節には、黄瀬戸や織部が似合うと
私は思っています。
織部や黄瀬戸は、秋冬ばかりじゃないのよ。
このくらいの湿度のある空気が
ガラス質に溶けた釉薬の艶と
質感が似ているようで
樹間を抜けてくる風とも
相性がいいように感じます。
織部のグリーンは
常緑樹の色。
片身にかけられた織部釉が
全体を締めて
ぐっと深みに引き込んでいる。
余計な模様はいらない
いらない。。