『河井寛次郎 展』パナソニック汐留ミュージアムへ
見ておきたいと思っていた「河井寛次郎 展」
パナソニック汐留ミュージアムへ行ってきました。
河井寛次郎は、柳宗悦と共に民芸運動を推進した人で
民芸という言葉が生まれた背景には、実用の美、
名もなき陶工、職人が無心に造った民衆の日用品、実用品に
見い出された美しさこそ芸術、という考えがあるので
河井寛次郎といえば『民芸』、の印象が強かったのですが
氏にとっての美とは、実用道具でなくても
「そこにあるだけで生活が美しくなるもの」が
実用品であり必需品である、と考えていたようで
その作品は、写真を見て想像していたよりも
どっしりと大きく、力強い存在感で
しかも繊細な心遣いを感じられる
芸術作品そのものでした。
氏の考えに基づいて集められた身の回りのものや
氏の暮らし方、それ自体が「美」の造形表現だったのだと
感じます。
私の好みですが、
作品の中では「呉洲刷毛目の大壺」が魅力的でしたね。
あと印象にあるのは「黄釉泥刷毛目 碗」など数点の茶碗が
高台が竹節高台で、扱い易そうな繊細な仕事でした。
辰砂六角の箸置きも、色、形ともに上品で
美しかったです。
それと、氏が愛用していた黒田辰秋の根来塗りの手箱も
芸術品でした。
ネクタイ入れにしていたようです。
下の写真は「呉洲泥刷毛目扁壺」です。
(ちなみにこの展示会では呉須が呉洲と標記してありました。
色々な字を当てることがあるようです。)

こんな可愛らしい木彫もありました。
犬と猫です。高さが30センチくらいあって結構大きいです。
床の間や飾棚に置かれたようです。

寛次郎 没後50年だそうで
展示品は、京都の河井寛次郎記念館の所蔵品が中心です。
パナソニック汐留ミュージアムでは9/16(日)までです。
https://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/18/180707/