芙蓉手花鳥文七寸皿
藤澤重夫 芙蓉手花鳥文七寸皿
ひと重の山吹が満開です。鶯もご機嫌さん。
今年は何でもいつもより早いみたい。
うつわは、芙蓉手の7寸皿。加賀の藤澤重夫さんの作です。
今ぐらいの気候になると、芙蓉手の華やかさが
とても良いですね。
皿全体に、芙蓉の花びらが額縁のようにデザインされ
中央に花、鳥、虫などが描かれているパターンが
『芙蓉手』です。
作り手も『芙蓉手』となると
皆、作るし、パターンが決まっているだけに
個性も出しにくいのかもしれないけど
不思議なもので、作られた器は皆それぞれ
その作者らしい雰囲気が漂っていて
「ものづくり」というものの正直さを感じます。
この芙蓉手の七寸皿には、春先にはてんぷら
初夏には鰹のお刺身などを盛りたいですね。
藤澤さんのうつわは、成型をご本人
絵付けを奥様が担当なさるそうですが
堅すぎず、ゆる過ぎずの染付の線が
器全体をおおらかにしているようで
気分を楽にしてくれる絵付けです。
あっ、でも、器の印象が、甘いのと、緩いのとは違うんですよ。
人生はどうなんでしょうね。。。
「且緩緩」しゃかんかん、という禅語を思い出しました。
まぁ、ゆるゆるやりなさい。という意味です。
次々と花が咲いていくのを見ていると
春に追い越されそうで、なんだか焦ってしまいます。