『土もの』の扱いについて
焼き物は大きく『石もの(=磁器)』と『土もの(=陶器)』の2つに分けられます。
簡単にいえば
『石もの』は”石の粉” 有田や九谷などです。
『土もの』は”土のつぶ”なので、茶色、赤っぽい、グレーがかっているなど
産地によってまちまちですが、唐津、萩、信楽、備前、織部.....などが代表的です。
その『土もの』の扱い方について。
土には、空気を多く含んでいるため吸水性がよく
呼吸をするように、水を吸ったり、乾燥したりを繰り返しています。
したがって、シミになったりカビが生えたりもします。
そのために使い初めの新品の頃は、水やぬるま湯を含ませてから使うようにすれば
汁や油を吸ってシミになるのを防げます。
また、使ったあとはよく乾燥させてから仕舞えば、カビも防げます。
万一、カビが生えてしまったら
よく洗って完全に乾かして下さい。
水につけるとポンポンとまだらに染みたり、縁の薄い部分から染みていったり....
乾くと元通りに戻ります。
『土もの』はお使いになるほどに、より良い器に変化していくことが特長です。
その変化は、何年か使ったあとに新品のものと比べる機会があれば
明らかに違いがわかります。
色もつややかになり、ざらつきもなめらかになります。
新品のものがいかに素っ気なく、味気ないものだったのだろうと思うほどです。
どうぞ、縁あってお手元に来た器を大事にしまい込まずに
長く愛用してあげて、その変化をお楽しみください。
★花入れ、徳利、急須などの「漏れ」や耐火土を使っていない昔ながらの土鍋などの
小麦粉やおかゆなどを使う本格的な[目止め]の方法もありますので
詳しい事は、遠慮なくご相談ください。