秋色
棚橋淳 鉄釉掛け分け7寸皿
さび色の鉄釉と光沢のある飴色の釉薬を掛け分けたお皿です。
このお皿の出番が自然に多くなると
やっぱり秋なんだなと実感します。
うつわは料理をのせるための道具ですから
その道具が主役になることは、ほとんどありません。
作り手は、自らの作品が料理をのせて完成するように
うつわ自体が持つ主張には、常に配慮をして作っています。
けれど、それは控えめ、主張を抑えるという意味ではなく
料理との調和が上手くいった時には
その何倍もお互いを引き立て合える
・・という関係になれるところを目指して作っているのです。
うつわを見た時に
作りたい料理、食べたいモノが思い浮かぶのが
そのうつわの力量、惹き付ける力なんだろうと思います。
「うつわは料理の着物」と言われますが
とても良く似合う着物を着せてあげられた時には
やはり、ご満悦、嬉しくなるものです。
式部の紫が濃くなってきましたが
先日の台風で、ずい分落ちてしまいました。