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撫子文のマグカップ

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橋本薫 赤絵/色絵マグカップ
色絵つる薔薇菱形皿


まもなく7月が終わりますが
梅雨明け後の長雨、連日の暑さ、豪雨
近年の気象は激しい・・。
日本って、もっと繊細なはずなんだけどな。。

さて、撫子の季節です。
と言っても、野性のナデシコって
あまり見かけないですよね。
もう無いのか?
夏の花なので、原産地はアジア、アフリカなど
やはり暑い国。
暑いと ”元気” な花です。
花言葉は「無邪気」
邪気が無いってこと。
憧れも含めて、イイネ!

大和撫子とか思い浮かべると
おしとやかなイメージだけど
和名の「撫子」は
撫でたくなるほど可愛い子、というところから
だそうです。
河原撫子という種類があるくらいだから
湿度にも強いのでしょうね。
さすがアジアの花、という感じです。

写真の、赤とグリーンのマグは
九谷の橋本薫さんの作品です。
橋本さんの赤は、ちょっと朱がかった明るい赤で
可愛らしい。
ちなみに赤絵の赤色は、ベンガラという鉄錆系の鉱物で
土の中から掘り出される自然のものなので
産出量がかなり少なくなってきていて
純度の高い良質のものは入手が困難になってきているそうです。
希少ですね。

緑は、宝石のようなエメラルドグリーン。
なかなか発色が難しい緑で
同じように焼きあがっても
全く同じは、無い。微妙な色です。
どれも美しいのですが。。

さて、外は猛暑で何もする気にならない午後は
掌中の撫子を愛でながら
のんびり過ごしましょう。
おやつは、つる薔薇模様の菱形皿にのせた
オレンジのゼリーをサンドした
ユーハイムのバウムクーヘン。
冷蔵庫で冷やすとより爽やかで美味しいです。
ブラックのコーヒーとよく合いますよ。

やれやれ、暑さはこれから・・
どうやって過ごそうか。。。

ご自愛ください。

マグカップ、つる薔薇の菱形皿は
悠々工芸にあります。

2022年07月26日 九谷 トラックバック:0 コメント:0

吸坂の赤い土

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藤澤重夫 灰釉隅切り角皿


三十数年前に私の手元ににやってきたこの角皿は
石川県加賀市にある吸坂(すいざか)町というところから
採取された赤い土で作られていて
作者である、その土を発見した藤澤さんは
現在も加賀市に住んで作陶されている作家さんです。

四十年近く前、藤澤さんが吸坂の山中で
焼き物に適した良い土を見つけ
掘り出して自身の工房に持ち帰り
轆轤を挽き、釉薬をかけて焼いてみたら
とてもよい土味の陶器に仕上がった・・
という経緯があり、そこまでは当時ご本人から聞いて
知っていたのですが
最近新たに知った事実にちょっと驚き、感銘を受けたので
これはちょっとブログに書いておこうと思います。

地元の郷土研究のなかで
吸坂から発見された、白鳳時代に焼かれた吸坂瓦というものが
あることも私は初めて知ったのですが
私のところにある角皿の赤い土は
吸坂瓦が出土したすぐ近くで採った土なのだ、ということ。
両者を比べてみるととてもよく似ているそうで
そうなると、なんと、白鳳時代の土とほぼ同じ角皿
ということになるではないですか!
白鳳時代って、飛鳥と天平の間ですよ!
大化の改新とか法隆寺とか・・今から1350年前くらいの
日本史の教科書の初めの方に出てくる時代ですよ!
驚きです。。

まだまだ吸坂瓦の研究は、解明されていない部分が多いとしても
とてつもない時間を超えた壮大な土の歴史が
私の手元にある陶器とリンクしていることに
感動しました。

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ちょっと金属のようなキンキンという音がする
鉄分の多そうなこの赤い土が好きだな、と思って使っていた
この器が、と思うと
嬉しいですね。

厳冬期に筒茶碗に使っている深向付や
来客用の粉引の汲み出しなども
同じく吸坂の赤い土で作られていて、よい味です。
もちろん作者は藤澤重夫さんです。

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奈良で平城京が盛んに花開いている時代
その頃の加賀ではどんな文化で
焼かれた瓦はどんな建物に使われたのか、など
興味をかき立てられることしきり・・
ワクワクが止まりません。


2022年06月23日 九谷 トラックバック:0 コメント:0

染付花竹文深鉢/どんぶり

北野敏一 染付花竹文深鉢
北野敏一 染付花竹文深鉢(5寸丼)


九谷の北野さんから深鉢が届きました。
15cm強のどんぶりです。
深鉢というくらいなので充分な深さがあって
蕎麦やうどんの麺鉢に最適です。

このくらいの深さがあると
つゆをたっぷりめにしても余裕があって
ありがたいサイズ。
ありそうで、なかなかないこの配慮が嬉しいのです。

そして、花竹文という絵柄がまたなかなかよろしい。。
花文だけだと甘く、可愛らしくなりがちで
竹文だけだとちょっと渋いかな。

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花と竹が前後左右に配され
花は可愛いのですが
私はこの竹文の部分がお気に入り。

この鉢に、竹があるから
陰と陽のようにメリハリがついて
全体が成り立っているように感じます。
大人の雰囲気なのに
高台脇に蝶々が描かれていて
蜂?みたいなのもいる。

そういうのを見つけると
うふっと笑みがこぼれて
「あっ、この器、好き!」ってなる。
ちゃんと仕掛けも忘れないところが
北野さんの絵付けの魅力ですね。
ご本人も楽しんでいられるのでしょう。
何客もずっと同じ絵を描いていると
ちょっと遊びたくなっちゃうんだと思います。
そういうことってあるんですよ。

細めの美味しいお蕎麦が食べたくなりますね。
あぁ、お腹がすいてきました。

この鉢は、悠々工芸 にあります。
北野敏一 染付花竹文深鉢(5寸丼)
https://yuyukogei.com/?pid=168532653


2022年06月02日 九谷 トラックバック:0 コメント:0

つる薔薇菱形皿

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橋本薫 色絵つる薔薇菱形皿


もう梅雨の走りなのか、雨がよく降ります。
緑雨ですね。新緑が雨に濡れて美しい。
そして,5月の薔薇、というくらいだから
薔薇が満開です。
と言ってもウチには薔薇が無くて
前の家と裏のお宅の薔薇がきれいで
それで楽しませてもらっています。
薔薇は虫が付きやすかったり
棘があったりして、お手入れしきれないので
ウチには植えていません。
モッコウバラは、棘が無いですね。

写真のお皿は、橋本薫さんから届いたばかりの
新作の菱形皿です。
上品ですね。
色味も染付と寒色系の色絵で清楚な雰囲気。
白いブラウスを着た少女みたいで
清潔感有ります。
縁の輪花のウェーブが、全体を優しくしているようです。

見込みの部分は染付で、菱形の格子状になった中に薔薇。
立ち上がった縁の部分には、染付のかご?フェンス?
のようなところに、紫,黄色,青で薔薇の花。
葉は、緑と青っぽい緑の二色で立体感
奥行きが出て、じつに繊細です。

染付は下絵付なので、素焼きの上に呉須で描き
透明な釉薬をかけて下絵の窯を焼いたあと
その上から上絵付の色絵をのせて(描いて)
もう一度本焼き、上絵の窯を焼きます。
合計3回焼かれています。
形はろくろではなく、型に押し付けて成形し
形を整えるために少し削って調整されています。

薔薇は、棘があって人を近づけすぎないから
美しい。という考え方もあって
それは共感できますね。
よく見ると、橋本さんのつる薔薇にも
棘はちゃんと描かれています。
そんなところも好感が持てるところです。
少女の持つ媚びない美しさが
薔薇と重なるのかな。

私には、何やら物語を秘めている
「文学少女っぽさ」が表れていると
思えてならない作品です。

悠々工芸に有ります。
https://yuyukogei.com/?pid=168060104

2022年05月13日 九谷 トラックバック:0 コメント:0

北野敏一さん/染付海老文波輪花五寸鉢

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北野敏一 染付海老文波輪花五寸鉢



20日は穀雨
Spring rain.
植物にとって恵みの雨の季節です。
見るたびにぐんぐん伸びていく若芽
周囲の新緑が美しい。

そして筍。
御飯、煮物、お吸い物や味噌汁も
いろいろ作ってもまだ有るので
薄切りの筍と挽肉を炒めて
卵で綴じました。
挽肉は、そぼろみたいにちょっと甘から醤油味を付けて。

うつわは、九谷の北野敏一さん。
まわりはひらり、波みたいな、、
花びらみたいな、、
北野さんは「波輪花」と名付けられました。
リズム感あって、動的でいいですね。
季節が動いていくのとリンクしてる感じ。

北野さんのうつわの好きなところは
まず、素地の磁土に少しプツプツ感を出すために
ほんの少し砂目土を加えて表情を出してあるところ。
味わい深いです。

そして、濃く発色の良い呉須の色
これは日本人なら誰でも惹かれるでしょう。
いきいきしています。

それから一番特長的なのは
高台のつくり。
個人的には、この高台は魅力的です。
薄めで、くっきり深め(高め)、力強いです。
キリッとしていて大好きです。

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手に持ったり、手のひらにのせたりした時の
手に伝わる感触もイイ感じです。

高台は、作り手の考えかたや芸術感が
顕著になる部分なので
個性が出ます。

いずれにしても
うつわは見ているだけじゃ始まらない。
使って体感して
本当の良さを体で感覚として感じていくと
「このうつわ、良いうつわだな」って
「この作者、イイね!」って
よーくわかってきます。


2022年04月21日 九谷 トラックバック:0 コメント:0

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